BtoBの市場規模とは?これからのマーケティング戦略を取り入れよう
2021/10/27
BtoBではマーケティングが注目されているのをご存じでしょうか?
一般消費者と同様にニーズやウォンツを満たした戦略が求められています。
しかし、マーケティングと聞くと難しそうに感じるため、従来の営業方法でいいのではないかと感じる人もいるでしょう。
そこで、注目したいのがBtoB市場規模と、今後のマーケティングです。
今後どのように市場が変化していくと予測されているのか、またなぜマーケティングが注目されているのか、その理由を紹介します。
合わせて、BtoBで活用できるマーケティング戦略や対策も比較してみましょう。
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BtoBマーケティングの特徴とは?
BtoBとは、法人が取引相手となるビジネスモデルのことです。
似たような言葉にBtoCがありますが、こちらは一般消費者向けの製品やサービスを販売する違いがあります。
では、BtoBマーケティングの特徴は何なのか見ていきましょう。
受注単価が高い
BtoBは法人向け商品やサービスの販売のため、受注単価が高くなりやすい特徴があります。
また、一度契約が成立すれば、長期間の受注が見込みやすいでしょう。
長期的で受注単価の高い取引を考えているなら、BtoBのビジネスモデルが役立ちます。
たとえばBtoBの商品では、コンピュータなど機械を製作する部品の提供があります。
特定の部品がなければ取引先は商品を製作できないため、部品提供の会社は重要な役割を果たしています。
または、会社内で使うツールの提供やコンサルティングもBtoBではよくみられるでしょう。
このように、BtoBでは1つの取引で大きな金額が動きます。
ライバルが少なく、BtoCと比べるとひとつひとつの単価が高くなります。
客観的なデータが必要
BtoBでの意思決定者の多くは、会社の代表者や上層部の人です。
商談をする顧客の担当者が意思決定に関わることは少なく、意思決定までのプロセスが複雑になりやすいでしょう。
担当者が商品やサービスに興味をもったとしても、契約となるとは限りません。
このような理由から、BtoBの営業では客観的データを提示する必要があります。
他社と比較してどのような点が魅力的なのか、商品やサービス購入でどのようなメリットが得られるのか説明できる材料を用意しなければなりません。
契約を得るためには、担当者を納得させるだけでは足りず、複数の人が意思決定できるようにする必要があるでしょう。
BtoBマーケティング市場について
つづいて、BtoBはどのくらいの市場規模があるのか見ていきましょう。
現在の市場規模から、今後どのように市場が成長するのか把握しておきたいものです。
BtoBの市場規模
調査会社のアイ・ティ・アールの情報によると、BtoBの市場規模は2019年予測で72億円となっています。
一方で、BtoCの市場規模は、2019年予測で152億円でした。
BtoCに比べるとBtoBの市場規模は少ないのですが、消費者と企業の数を考えれば、十分大きな市場があるといえるでしょう。
また、BtoBは1回の取引で大きな金額が動きやすいため、取引額で考えても市場規模は大きいと判断できます。
今後のBtoBの市場規模
同じく、調査会社アイ・ティ・アールの情報によると、BtoBの市場規模は年々上昇していることがわかります。
2017年予測は52億円、2018年予測は68億円、2019年予測は86億円です。
とくに2018年の上昇率が高く、前年比の32.6%増でした。
今後の市場規模としては、2022年予測で130億円、2023年予測で140億円です。
BtoCの市場規模と同様に、BtoB市場規模も上昇する可能性があるでしょう。
また、BtoB市場では、今後CMSとの連携を進める方法が注目されています。
営業の人材不足に伴い、インターネットを通した営業活動が求められているためです。
このようなネット導入による販売方法のことを、Eコマース化といいます。
実際にどのくらいのBtoBがEコマース化を進めているのかというと、経済産業省が発表した平成29年度の情報によると、約3割となっています。
まだまだEコマース化を進めている企業は少ないため、競争を勝ち抜くために早めの導入がおすすめです。
市場規模では、約317兆円のEコマース化というデータが出ています。
BtoBマーケティングの環境変化について
今後のBtoB市場では、ネットを使った営業方法が必要になってくるでしょう。
従来の営業方法は通用しなくなる可能性があるため、新しい試みがおすすめです。
具体的にどのようにBtoBマーケティングの環境が変化するのか確認しておいてください。
従来型は営業が主流
今までのBtoBの営業方法は、足で稼ぐ方法でした。
営業担当者が会社をまわり、1社ごとに営業する方法を採用していたでしょう。
担当者が飛び込み営業をする方法や、アポを取ってから来社する方法などです。
今までの営業方法では、取引先の担当者との信頼関係が重要でした。
こまめに顔を出し、困ったことがあったらいつでも対応するよう心掛けていたでしょう。
新規顧客の獲得はもちろん、リピーターとなる会社の訪問も欠かせませんでした。
このような従来の営業方法では、営業の人材がある程度必要です。
人材確保にはコストがかかりますが、コスト以上の利益が見込めていたため、多くのBtoBは足で稼ぐ営業法を採用していたでしょう。
IT化によりデジタル化が注目される
BtoB市場の成熟により、従来の営業方法が通用しなくなってきています。
大きな理由のひとつが、IT化が進んだことです。
たとえば、BtoBが扱う商品やサービスが、クラウド化されたのは大きいでしょう。
クラウドを通して商品やサービスを提供できるようになり、買い切りではなく定額制が増えてきました。
また、スマートフォンの普及により、消費者はネットでの情報収集や買い物が当たり前になりつつあるでしょう。
BtoBの取引先担当者も消費者の一人のため、会社で購入する商品やサービスも同様にネットでの取引を好む傾向が出てきました。
これからのBtoBの営業方法は、従来型ではなくITを活用した方法が注目されるでしょう。
ネットで多くの情報収集ができる時代となったため、取引先担当者は他社と比較したうえで購入を検討する傾向が出てきています。
だからこそ、BtoBでは現代の市場に合わせたマーケティングが注目されているのです。
BtoBマーケティング市場でおすすめ戦略
ITを活用したマーケティングといっても、種類はさまざまです。
どのようにITを活用したマーケティングをするか迷っているなら、次に紹介する方法を比較してみてください。
コンテンツマーケティング
低コストで効率の良いマーケティングとして注目されているのが、コンテンツマーケティングです。
具体的にかかる費用は、1か月あたり5~30万円が多くなっています。
コンテンツマーケティングは、ブログを公開し見込み客の獲得に役立つ情報発信です。
見込み客に対して、資料を自由にダウンロードしてもらう方法や、メールを通して商品やサービスの魅力を伝えることができます。
コンテンツマーケティングの魅力は、営業担当者がいらないことでしょう。
こちら側から会社を訪問して営業をかける必要がなく、見込み客から情報にアクセスしてくれます。
メディアが育てば、自社からの働きかけなしで商品やサービスに興味をもつ取引先とコンタクトが取れるメリットがあります。
また、コンテンツは資産となるため、メディアが育てば効率は高くなります。
動画共有サイトのマーケティング
高速で大容量のネット通信により、動画によるマーケティングが可能となりました。
動画によるマーケティングは、文字では伝わりにくい商品やサービスの魅力をアピールできるでしょう。
また、動画共有サイトを活用すれば、多くのユーザーに働きかけることができます。
動画共有サイトの利用は無料で使えるため、コスト面でも魅力的です。
ただし、プロモーション動画の作成にはコストもかかるため、ある程度の費用をかける必要はあります。
動画によるマーケティングは、自社でチャンネル立ち上げをするやり方と、インフルエンサーを活用する方法があります。
また、インタビュー動画や製造様子を紹介する動画も作成可能です。
セミナー動画を公開して、見込み客を集める方法もあるでしょう。
オンラインマーケティング
オンラインを使った方法としては、ウェビナーの活用があります。
ウェビナーとは、見込み客に対するセミナーや展示会をWeb上で開催することです。
とくに、コロナの影響を受けて営業方法をウェビナーに切り替えた会社が増えています。
ウェビナーの魅力は、リアルタイムで担当者と会話ができる点です。
ネット回線があればどこでも繋がることが可能で、遠隔地への営業もできます。
また、海外へのアピールも可能なため、場所を選ばない営業ツールになるでしょう。
ただし、ただウェビナーを開催するだけでは、購入に繋がらない可能性があります。
2020年に入ってからウェビナーの参加率は14.6%なのですが、その一方でウェビナーの増加により選択肢が増え競争率が激しくなっています。
また、ウェビナーを利用する目的で多いのは、業務に役立つ情報収集です。
ウェビナーを実施するなら役立つ情報を提供して、商談に結び付けるようにしましょう。
メールマーケティング
テレワークの普及に伴い注目されているのが、メールマーケティングです。
一方で、会社へのDM送付は効果が落ちてきています。
テレワークを導入する会社へ営業をかけるなら、メールマーケティングがいいでしょう。
なぜなら、会社以外の場所で働くスタッフは、こまめにメールをチェックしているからです。
以前なら社内の業務連絡が主流だったため、メールを開く機会は少なかったでしょう。
しかし、テレワークの普及により業務のやり取りでメールを活用している会社が増えているため、メールマーケティングの効果が期待できるようになりました。
ただし、メールを送るだけでは、相手に読んでもらえないかもしれません。
開封率をアップし、メールの内容を読んでもらう工夫が必要です。
マーケティングオートメーション
マーケティングを自動化させる方法が、マーケティングオートメーションです。
1992年にアメリカで誕生した方法で、日本でも注目されています。
とくに日本ではアメリカと比べてマーケティングが遅れているため、導入を検討する企業は増えています。
マーケティングの自動化は、ツールを活用します。
ツールを活用すれば、膨大な見込み客に対してもコミュニケーションが取れるでしょう。
見込み客によっても抱えている問題や関心事は異なるため、ツールを活用すれば効率がアップしやすくなります。
調査によると、57%の企業がマーケティングオートメーションの導入を検討しているようです。
ただし、ツールを使いこなせていない企業も多くあります。
ツールの導入だけでなく、使いこなせる担当者の雇用やコンサルティングの利用を考えるようにしましょう。
Web広告
ITの普及により、ネットで情報収集する人が増えているため、Web広告も注目のマーケティング方法のひとつです。
Web広告を使うメリットは、見込み客の獲得に繋がりやすい点です。
ただし、Web広告といっても種類があるため、自社に合う方法を選びましょう。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- リターゲティング広告
- SNS広告
検索エンジンの検索結果に広告を表示させる方法は、リスティング広告です。
特定のキーワードで検索するユーザーは悩みや関心事がわかっており、見込み客獲得に繋がりやすいでしょう。
また、画像やテキストでアプローチする方法は、ディスプレイ広告がおすすめです。
リターゲティング広告は、自社サイトを離脱した人にアピールする方法です。
一度訪問しているユーザーは関心度が高いため、コンバージョン率が高めの特徴があります。
また、特定の属性に広告を出すなら、SNS広告が有効です。
ebookの提供
コンテンツマーケティングや自社サイトと組み合わせる方法が、ebookの提供です。
ebookは、アクセスした人が無料でダウンロードできる資料のことをいいます。
会社の最新情報を資料として提供できるため、自社に興味をもった見込み客獲得に役立ちます。
BtoBにおけるebookは、ホワイトペーパーとも呼ばれます。
ebookの魅力は、印刷や輸送コストがかからないことです。
また、ダウンロードした会社のアドレスや属性の情報も獲得できるため、メールマーケティングと組み合わせることもできます。
ebookをダウンロードしてもらうためには、告知が重要です。
SNSでアピールする方法や、ブログや自社サイトの目立つ個所に設置すると、ダウンロードしてもらいやすいでしょう。
参考リンク:
BtoBによるECサイトのマーケティングにおける問題点
ネットによる営業を活用するなら、自社サイトをECサイトに対応する必要があります。
Web上で受注ができれば、ネットによるマーケティングとの相乗効果が高まりやすいでしょう。
しかし、ECサイトの導入にはいくつかの問題点があるため確認しておいてください。
導入するコストが掛かる
ECサイト導入で問題となりやすいのは、コスト面でしょう。
Web上で受注できる方法は、通常の自社サイト運営とは異なるため、新たな人材雇用や外注を考えなければなりません。
新しくECサイトを立ち上げるとなれば、労力もお金もかかるでしょう。
自社で構築できる場合は、カートの導入で5万円くらいから、月額は4万円程度からです。
ただし、自社で対応可能だとしても、人件費は別にかかってしまいます。
また、規模が大きくなれば数百万円~数千万円単位の費用がかかる場合もあります。
費用の負担は、ECサイト導入だけでなく、リニューアル時もかかってくるため注意してください。
そもそもECサイトに向いていない
会社によっては、そもそも商品がECサイトに向いていない場合があるでしょう。
たとえば、取引先によって異なる商品では、個別に対応しなければなりません。
取引ごとに商品の仕様が違う、割引率が違う場合では、ECサイト構築の手間が大きくなってしまいます。
また、取引先がWebでの注文に対応できなければ、そもそもECサイトの意味がないかもしれません。
業種によってもECサイトへの対応ができない場合があります。
取引先ごとに価格が異なる場合は、それぞれ価格や掛け率を変更できる仕組みが必要です。
また、特定の取引先だけが購入できる商品の仕組みも考慮しましょう。
ほかにも、取引先による決済方法や売掛など、幅広い支払いに対応できるECサイト構築を心掛けてください。
使いづらいECサイトになる可能性
ECサイトが完成しても、サイト自体が使いづらいと意味がなくなってしまうでしょう。
たとえば、商品を見つけづらい、注文方法が複雑すぎるなどの問題です。
手間がかかれば、取引先は今までの注文方法に戻りたがるでしょう。
取引先が営業担当者に注文したほうが速いと感じてしまうと、ECサイトの意味がなくなるため注意が必要です。
ECサイトを構築する場合は、取引先の使い勝手も考慮しなければなりません。
一方的にECサイトによる受注方法に変えてしまうと、取引先が離れてしまう恐れもあるでしょう。
ECサイトを導入するかは、取引先の希望も聞くようにしてください。
導入前によく説明し、わからないことがあればいつでも対応できるようにしましょう。
BtoBによるECサイトのマーケティング対策
ECサイト構築のコスト面で問題があるなら、次に紹介する2つの対策があります。
クラウドECとASPによるECサイト構築の2タイプです。
それぞれの特徴や、どのような違いがあるのか比較してみましょう。
クラウドECの活用
クラウド上にあるプラットフォームで、ECサイト構築ができるタイプです。
自社でのサーバー設置の必要がなく、導入や管理のためのコスト削減に繋がります。
また、Web上で商品の管理から編集までできるため、管理の場所を選びません。
クラウドEC のメリットは、コスパやカスタマイズ性の高さです。
サービスによっては自由にカスタマイズが可能で、幅広い業種に対応しやすいでしょう。
費用に関しては、ECパッケージを自社サーバーにインストールする方法と比べて、コストダウンが可能になります。
また、自社サーバーの管理が不要で、セキュリティを高められる特徴があります。
サーバーの管理は専門会社に任せられるため、最新サーバーでありながら、手間も省くことができます。
ASPによるECサイト構築
ECサイト構築における費用を大幅に削減したいなら、ASPの活用がおすすめです。
初期費用は、クラウドECやECパッケージで数百万円からですが、ASPなら数十万円程度で済みます。
また、月額費用もASPなら抑えることができるため、コストダウンが可能です。
クラウドECとの違いは、ASPだと拡張性が低くなることです。
カスタマイズが不要であれば、導入や月額コストが低いASPの活用がいいでしょう。
小規模のECサイト構築なら、ASPでも十分対応することができます。
ASPであってもサーバーの管理は専門会社に任せることができるため、最新でセキュリティの高いサービスが受けられるでしょう。
参考リンク:
BtoBは時代に合ったマーケティングの活用がおすすめ
「世界中のコミュニケーションをクラウドで最適に」することをミッションとして掲げ、2000社以上の法人向けのデジタルコミュニケーションとデジタルマーケティング領域のクラウドサービスの開発提供を行う防災先進県静岡の企業。1977年創業後、インターネット黎明期の1998年にドメイン取得し中堅大手企業向けにインターネットビジネスを拡大。”人と人とのコミュニケーションをデザインする”ためのテクノロジーを通じて、安心安全で快適な『心地良い』ソリューションを提供している。
- 事業内容
- デジタルマーケティング支援
デジタルコミュニケーションプラットフォーム開発提供 - 認定資格
- ISMS ISO/IEC27001 JISQ27001認定事業者(認定番号IA165279)
プライバシーマーク JISQ15001取得事業者(登録番号10824463(02))
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